整備新幹線とは何ですか?
整備新幹線とは、全国新幹線鉄道整備法に基づき、昭和48年に運輸大臣により決定された整備計画に定められている5新幹線のことです。
なお、東海道新幹線、山陽新幹線、東北新幹線(東京・盛岡間)、上越新幹線は、整備新幹線に該当しません。又、ミニ新幹線(新在直通線)である山形新幹線や秋田新幹線も整備新幹線には該当しません。
北陸新幹線はどのような新幹線ですか?
東海道新幹線と同様に、東京と大阪とを結ぶ路線です。(但し、東京・高崎間の約100kmは上越新幹線と共用します。) 設計最高速度は260km/h、主な経過地を「長野市、富山市、小浜市付近」としています。所要時間は、黒部・東京間で約2時間、富山・大阪間で約1時間半と推定。
どのような財源で建設されていますか?
整備新幹線は、国や沿線自治体の負担により独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設主体として建設を行います。完成後は同機構が保有し、営業主体であるJRが貸付料を支払い、借り受けて営業を行います。
北陸新幹線のこれまでの歴史(経緯)は?
昭和40年(1965年)9月に石川県金沢市で開催された政府主催の公聴会「1日内閣」がきっかけとなり、北回り新幹線建設促進同盟会により北陸新幹線の建設促進運動がスタートしました。
- 昭和42年12月 北回り新幹線建設促進同盟会(北陸新幹線建設促進同盟会)結成
- 昭和45年5月 全国新幹線鉄道整備法公布
- 昭和47年6月 基本計画決定
- 昭和48年11月 整備計画決定及び建設の指示
- 昭和57年3月 高崎・小松間環境影響評価実施のための駅・ルート概要公表
- 昭和60年1月 小松・芦原温泉間環境影響評価実施のための駅・ルート概要公表
- 昭和60年12月 高崎・小松間環境影響評価
- 昭和60年12月 高崎・小松間の工事実施計画認可申請
- 昭和61年3月 長野、富山及び金沢の三駅において北陸新幹線駅周辺環境整備事業着手
- 昭和62年2月 芦原温泉・南越間環境影響評価実施のための駅・ルート概要公表
- 昭和63年8月 政府・与党申合せ(着工優先区間などを決定)
- 平成元年6月 高崎・軽井沢間認可(フル規格)
- 平成元年8月 高崎・軽井沢間着工(フル規格)
- 平成3年8月 軽井沢・長野間認可(フル規格)
- 平成3年9月 軽井沢・長野間着工(フル規格)
- 平成4年7月 新高岡・金沢間環境影響評価
- 平成4年8月 石動・金沢間認可申請、認可及び着工(スーパー特急方式)
- 平成5年9月 糸魚川・魚津間認可申請及び認可(スーパー特急方式)
- 平成5年10月 糸魚川・魚津間着工(スーパー特急方式)
- 平成7年4月 北陸新幹線富山駅整備調整事業認可申請及び認可
- 平成7年5月 北陸新幹線富山駅整備調整事業起工
- 平成8年3月 南越・敦賀間環境影響評価実施のための駅・ルート概要公表
- 平成8年3月 小松・南越間の工事実施計画認可申請
- 平成8年12月 政府与党合意(新たな財源スキーム、新規着工区間など決定)
- 平成9年5月 全国新幹線鉄道整備法改正(財源スキームの見直し)
- 平成9年10月 高崎・長野間開業
- 平成10年1月 政府・与党整備新幹線検討委員会検討結果公表(新規着工区間の優先順位決定など)
- 平成10年3月 長野・上越間認可及び着工(フル規格)
- 平成11年12月 与党合意(長野・南越間を十数年でフル規格で整備することなど)
- 平成12年12月 政府・与党申合せ(長野・富山間をフル規格で整備し、概ね12年強後の完成を目指すことなど。新黒部駅(仮称)のフル規格化が決定する。)
- 平成13年4月 上越・富山間認可(フル規格)
- 平成13年5月 上越・富山間着工(フル規格)
- 平成14年1月 南越・敦賀間環境影響評価
- 平成16年12月 政府・与党申合せ(新たな財源スキーム(既設新幹線譲渡収入の前倒し活用等)及び着工区間の決定(富山・金沢車両基地間・福井駅部等)など)
- 平成17年4月 富山・金沢間(フル規格)、福井駅部認可
- 平成17年6月 富山・金沢間(フル規格)、福井駅部着工
- 平成17年12月 南越・敦賀間の工事実施計画認可申請
- 平成18年4月 白山総合車両基地認可
- 平成24年6月 金沢・敦賀間(フル規格)、認可
新幹線の整備効果を教えてください。
時間短縮効果など多くの効果があります。
①時間短縮効果
フル規格で整備されると、時間的にも心理的にも距離感が大幅に縮まり、大都市圏がグンと身近になります。滞在可能時間の増加でレジャーやビジネスに十分時間をかけることができます。
②利便性・安全性の高い新幹線
新幹線は、運行本数が多く、また一度に多くの人々を運びます。雪の影響を受けにくいため、確実に、定時に目的地に行くことができます。
1964年の東海道新幹線開業以来、乗客の死亡事故はゼロで最も安全な乗り物です。
③環境にやさしい新幹線
新幹線は他の交通機関と比較して、地球温暖化や大気汚染の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない乗り物です。地球環境にやさしく、投資効果の高い、安全、確実な大量高速交通機関としての新幹線へのシフトは世界的傾向です。
④利用者増による大きな経済波及効果
開業した他線区の状況を見ると、利用者数、観光消費額等は大きく増加し、地域への経済波及効果が非常に大きいことが分かります。